日経新聞
忙しくて日経新聞を十分読み込めていないビジネスマンに向けた日経新聞の要点をまとめたブログです。
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【要約】
「他社が扱う同じ商品を安く売っても、お客は安さにすぐ慣れる。競合店にない新し
いモノとサービスを提供する企業だけが生き残る」――。
消費増税の対応で、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長は「価格より価
値」と主張している。
イトーヨーカ堂のネットスーパー商品をセブンイレブンで受け取れる
消費税率が5%に上がった1997年を振り返り、各社が安易な価格競争を繰り広げた結
果、長いデフレに突入したとみる。
「モノが足りている時代だからこそ、『新しさ』という価値にお客は反応する」が持
論だ。
セブン&アイが今年度から始動させる新たなサービスが、実店舗とネットを融合させ
た「オムニチャネル」だ。
グループのスーパーや百貨店などで扱う商品を、店でもネットでも、いつでも買える
ようにする構想だ。
ネットスーパーで扱う約3万品目の大半が対象だ。深夜でも野菜などを受け取れる。
順次全国に広げる。
全国では5月にもベビー用品の赤ちゃん本舗、雑貨店のロフトの一部商品を全1万6千
店のセブンイレブンで受け取れるようにする。
来春までにニッセンホールディングスやバーニーズジャパンの商品にも広げる。
品ぞろえでは昨年ヒットしたプライベートブランドの「金の食パン」を改良、15日に
投入する。
昨年4月に発売した同商品の改良は今回で2度目。「売れる商品ほどすぐ飽きられ
る」(鈴木会長)と考え、
今回の改良品と初めて投入した時と同じ商品を併売。消費者を飽きさせない工夫をす
る。
増税の影響に関して、鈴木会長は「心理的な問題」とし、「8%に慣れた時に消費者
が増税をどう受け止めたかが分かる」とみている。
【補足】
「かつて、実店舗やEC、電話通販などの販売チャネル(経路)はそれぞれが独立し、
そこだけで完結していた。」
スマホやタブレットの普及でチャネル間での移動が容易になり、顧客の意識が変わっ
ている。
小売店がオムニチャネルに取り組まないという選択肢はなくなった。
今年、イオンとセブンという“小売の二大巨頭”が先導することで、小売業界ではオ
ムニチャネルへの取り組みが一気に進む。
小売のO2Oを支援してきたネット業界にも商機が訪れそうだ。
-オムニチャネル-
「顧客がどのチャネル(ECや実店舗などの販売経路)で買ったのかという意識をさせ
なくし、新しい買物スタイルを生み出す取り組み全体を指す」
2012年あたりからEC業界では「O2O」(オー・ツー・オー=Online to Offline)と呼
ばれるネットから実店舗へ送客を行う販促活動
を活発化させているが、これもオムニチャネルの取り組みの一つだ。“O2Oの拡大版"
がオムニチャネルと考えれば分かりやすい。